パルシェン - ポケモン対戦考察まとめWiki|最新世代(スカーレット・バイオレット)

パルシェン [編集]

No.0091 タイプ:みず/こおり
通常特性:シェルアーマー(攻撃を急所に受けない)
     スキルリンク(連続技が必ず5回当たる)
隠れ特性:ぼうじん(天候によるダメージを受けない・粉系の技と特性「ほうし」を無効化)
体重  :132.5kg(けたぐり・くさむすびの威力100)
からやぶ水HP攻撃防御特攻特防素早合計種族値特性
パルシェン5095180854570525シェルアーマー/スキルリンク/ぼうじん
カジリガメ9011590486874485シェルアーマー/すいすい

ばつぐん(4倍)---
ばつぐん(2倍)でんき/くさ/かくとう/いわ
いまひとつ(1/2)みず
いまひとつ(1/4)こおり
こうかなし---

初代出身のみず×こおり複合。今作では新顔のテツノツツミのみ。
種族値は異様に高い防御が目を引くが、実際の運用はからをやぶるを用いたアタッカー。
スキルリンク+豊富に習得する連続技でタスキやみがわり、ばけのかわ等の行動保障を貫通する高い突破性能を誇る。

HPの低さを加味しても物理耐久はカバルドンに匹敵し、物理相手であれば真正面から積める。
反面、特殊耐久は紙そのものであり、一致等倍はもちろん、下手をすると一致半減すら致命傷になりかねない。
具体的には、無振りの場合はゲンガーのシャドーボール辺りから確1、抜群相手はパーモットの下降補正10まんボルトで確1になる程。
役割破壊の特殊技でコロッと倒されてしまうため、物理耐久がやや無駄になるが安定した運用を狙うならタスキも視野に。
第九世代で新登場したリキキリンは、等倍で通る特殊連続技のツインビームを持つため、対面からは基本的に逃げるしか無い。
数値が極端に低い分、努力値で確定数が変わりやすいが、その場合も肝心の突破力を落しすぎないよう注意が必要。
尤も、種族値配分自体はからをやぶると相性は良く、破った後でもサザンドラ程度の物理耐久はあるため先制技ではまず倒されず、特殊技はどの道耐えきれないため割り切ることができる。

第九世代ではドリルライナーを習得。連続技がまともに通らないはがねに対する有効打。
失った技としては自主退場のじばく、役割破壊気味だがウェザーボール。あまり採用されていなかったがミサイルばりも没収されている。

ダイマックスの廃止は追い風であり、本来倒せる相手に強引に耐えられ突破される危険が減少。
おうじゃのしるしを持たせた怯み戦術も再び選択肢に入るようになり、テラスタルで連続技のまま突破力を向上させやすくなっている。
霰に代わって登場した新天候の雪はスリップダメージが消滅した代わり、こおりタイプの防御を1.5倍にする効果がある。
高い物理耐久を更に補強し、対面から安定して積める物理アタッカーの範囲を広げることが可能。
元々行動保障を貫通する性能が売りのため、スリップダメージの廃止も他の高速アタッカーに比べて影響は小さい。
一方でてんねんが一気に3体も増加。一致技で弱点を突けるラウドボーンドオーはともかく、ヘイラッシャ相手は厳しい。
また、テラスタルとの相性も一概に良いとは言い切れない。
攻撃面だと、連続技の威力を上げるべく氷か岩の選択をしたくなるもこれらのタイプは弱点が多く特に氷は耐性も心許ない。
防御面だと、苦手な相手を切り返すにしても低過ぎる特殊耐久が祟って技によっては半減でも致命傷になる。
こおり4倍弱点の強豪がテラスタルによってそれを捨ててくる事が多いので、パルシェンの抜群範囲の広さが活かせない盤面が増えている(浮遊持ちの鋼テラスタル等)。
パルシェン自身は仕様変更との相性は良好なのだが氷の一貫性が落ちた事もあり環境に多いポケモンで止まる盤面が多く、発売前の下馬評に反して採用率は伸び悩むのが現状。

また、他の懸念事項として、今世代からしんくうはが技マシン化し習得者が大幅に増えた。
特殊耐久が皆無のパルシェンにとって致命傷になりうる攻撃であり、からをやぶっても止められることが増えてしまった。
トップメタの一角であるパオジアン対策のため搭載しているポケモンも多く、今作の環境とパルシェンがミスマッチ気味である。



特性考察 [編集]

シェルアーマー
相手の攻撃が急所に当たらない。
一応てっぺきを覚えるが回復技がねむるしかない上、特防が低すぎて役割破壊に弱いため受けの役割は難しい。
他の特性がパルシェンの採用理由に直結しうるのもあって、基本候補外。
スキルリンク
連続技が確実に5連撃になるパルシェンの要。基本的にはこれ。
つららばりが命中安定・威力185(一致込み)、みがわりやばけのかわを貫通する超高性能な技に変化。
相性補完として採用されるロックブラストもサブウェポンとは思えない破壊力を発揮する。
ぼうじん
隠れ特性。砂嵐ダメージや粉技を無効化しタスキと相性が良い。
積む機会を増やせるので悪くはないが、スキルリンクの突破力を捨ててまで採用するメリットは見出し難い。
どくびし型ではタスキを確実に温存できるようになるため、構築次第では候補には入る。

技考察 [編集]

物理技タイプ威力
[スキルリンク]
命中効果解説
つららばり25(37)*2~5
[185]
100-メインウェポンの連続攻撃。スキルリンクにより確実に5発繰り出せる。
威力・命中安定でタスキ・がんじょうばけのかわや、みがわりを貫通。
ロックブラスト25*2~5
[125]
90-連続攻撃。同じくスキルリンク対応。つららばりが通らない炎・水・氷に。
つららばりと共に鋼に半減される。命中90が負け筋になることも。
こおりのつぶて40(60)100優先度+1先制技。先制技持ち相手に撃つ。
ドリルライナー8095急所+1つららばりやロックブラストが通らない鋼ピンポイント。
アクアブレイク85(127)100防御↓20%鋼・炎に通るタイプ一致技。接触技。
たきのぼり80(120)100ひるみ20%同上。からやぶ後なら怯みを狙える。
特殊技タイプ威力命中効果解説
ハイドロポンプ110(165)80-一致特殊技。対鋼用のサブウェポン。物理受けの役割破壊にも。
なみのり90(135)100-一致特殊技。命中安定。からをやぶる前提なら両刀もあり。
ふぶき110(165)70氷10%一致特殊技。ぼうじん型なら候補。威力重視。
れいとうビーム90(135)100氷10%一致特殊技。ぼうじん型なら候補。安定性重視。
変化技タイプ命中解説
からをやぶる-攻撃・特攻・素早さ2段階上昇、防御・特防1段階下降の積み技。パルシェンの要。
いのちのしずく-主にダブルバトル用の回復手段。
てっぺき-防御2段階上昇。からをやぶるの後で物理アタッカーを起点にする。
どくびし-アタッカーの印象が強いので読まれづらいが、鋼を呼ぶのが難点。

テラスタル考察 [編集]

タイプ主な技解説
アクアブレイク
ハイドロポンプ
なみのり
一致技の強化目的で。対ラウドボーンキョジオーンなどにも。
つららばり
こおりのつぶて
メインのつららばりを更に強化。A特化氷柱がHB特化アーマーガアに低乱数1発、ステロ込み確1。
ロックブラストHB特化ラウドボーンにステロ込み低乱数1、珠なら確1。
耐性はがらっと変わるが、草と格闘は一貫する。
テラバースト対鋼。地面と選択。氷に次いで採用率が高い。
ドリルライナーH252振りサーフゴーやH252振りエンペルトを確1。
呼ぶ電気技や電磁波もかわせる。
テラバースト対水。ヘイラッシャウォッシュロトム等に。草技や胞子対策にも。
鋼に受けられるため水技も入れておきたい。
テラバースト対水。ドヒドイデエンペルトにはこちらが有効。鋼に等倍。
テラバーストマッハパンチ/しんそくを無効化できる。ボディプレスワンウェポンの機能停止にも。
テラバーストかげうち・ふいうちを半減、オーロンゲなどが使ういたずらごころも無効化できる。
テラバースト弱点のいわくさが半減。でんきは等倍。かくとうは弱点のまま。
豊富な耐性で無理やり破るなら選択肢にはなるか。

耐久調整 [編集]

物理耐久が非常に高いので耐久調整を行うと色々な攻撃を耐えられるようになる。ただし役割破壊に要注意。

H252-B52+性格補正…補正ありこだわりハチマキファイアローのブレイブバードが確3
H220+性格補正…ガブリアスのストーンエッジが確3
H204…ガブリアスのげきりんが確3

型考察 [編集]

からをやぶる型 [編集]

特性:スキルリンク
性格:いじっぱり/やんちゃ/ようき/むじゃき
努力値:AS252orA252 S最低132以上 残りH
持ち物:きあいのタスキ/おうじゃのしるし/いのちのたま/ラムのみ/オボンのみ
確定技:からをやぶる/つららばり/ロックブラスト
選択技:こおりのつぶて(優先)/アクアブレイクorハイドロポンプorなみのり/テラバースト/ドリルライナー

からをやぶって、つららばりで全抜きを狙うパルシェンの基本型。対戦環境のパルシェンは9割以上この型だと思っていい。
確定技3つと残り1つは基本的にこおりのつぶてである。つぶてを切って水技を採用する場合は鋼への役割破壊のため特殊技の採用もあり得る。

性質上きあいのタスキやがんじょう、みがわりも怖くない。積むことさえできれば等倍でも並の耐久の相手ならつららばりorロックブラストでごり押せる。

ミミッキュにも有利な数少ない積みポケモン。A特化パルシェンの氷柱針4回+氷の礫1回でH4ミミッキュ確殺。
対してA特化ミミッキュの珠じゃれつくが無振りパルシェンに確3。

持ち物は特殊相手にも確実に積める「きあいのタスキ」が多い。
4割強の確率で怯みを狙える「おうじゃのしるし」も強力。

最速ドラパルトを抜くためにもSに最低132は振りたい。
今作のスカーフを扱うポケモンもこの値を基準に調整されているため、さらに振っておいたほうが安定する。
ただしHPに振るメリットもあるため、仮想敵に合わせて要調整。

+  S調整例

スカーフ型 [編集]

特性:スキルリンク
性格:いじっぱり/やんちゃ/ようき/むじゃき
努力値:攻撃252 素早さ252
持ち物:こだわりスカーフ
確定技:つららばり/ロックブラスト/水技/選択技or水技
水技枠:アクアブレイクorシェルブレード/ハイドロポンプ/なみのり
選択技:こおりのつぶて/どくびし/ねごと/ドリルライナー

最速でスカーフを巻けば130族まで抜ける。からをやぶる型が圧倒的多数なのでまず読まれない。
先発で出てくるドラゴンタイプやひこうタイプを潰せる。
アクアブレイクはH252振りバンギラス用。無補正A252振りで確2。

シェルブレードH252振りバンギラス中乱数2(49.8%)だが追加効果発生率が高く、防御低下を考慮するともっと高い確率で確2に持ち込める。
半減でない受けに対しては、崩しとしても働きやすい。

ねごとは技スペースが余った際に。あくびに対しても眠った後に交代→ねごとで対応可能。

ねごとの有用性に関する議論は第八世代当時のものなのでコメントアウト。

毒びし型 [編集]

特性:スキルリンク/ぼうじん
性格:ようき/むじゃき/いじっぱり
努力値:AS252orHS252orCS252
持ち物:きあいのタスキ
確定技:どくびし
攻撃技:つららばり/こおりのつぶて/ロックブラスト/ハイドロポンプorなみのり/ドリルライナー
補助技:からをやぶる/こらえる

古くから存在するどくびしみがまも構築の起点づくり型。
パルシェンの場合非常に読まれづらいことと、強烈な選出誘導力があることが利点。
ひこうをはじめ浮いているポケモンの選出を抑制できるうえ、技構成次第でアタッカーとしても最低限の性能を持たせられる。
どくどくの習得者が激減した事により、先発どくびしの意義が高まった。

どくびしの当たらない浮いているポケモンは牽制できるが、はがねタイプを強く呼ぶことが欠点。
後続に鋼への有効打をもたせるか、パルシェンにドリルライナーを搭載することを推奨。

特性はスキルリンクとぼうじんの2つが候補。
前者は殴ったほうが良い状況で、タスキと連続技により最低限のタイマン性能を発揮できる。
後者は天候ダメージでタスキが潰れなくなるため、確実にどくびしを撒きたい場合に有効。
この場合は連続技が使い難いので、れいとうビームを使った特殊型にするのも手。


対パルシェン [編集]

注意すべき点
防御180の種族値を持つため、並の物理技では有効打を与えられない。
加えてからをやぶることで高速高火力アタッカーとなる。技の範囲も広く、氷と岩をどちらも半減できるのは鋼全般と水/闘のみ。
連続技でタスキやみがわりごと突破される上に、おうじゃのしるしを持たれると怯まされる確率が高い。
先制技まであるため、他のからをやぶる使いと比べると非常に止めにくく危険な相手。
対策方法
主力技のつららばり&ロックブラストの両方を半減できる鋼タイプが有効。ただしドリルライナーには注意。
持ち物は基本的にタスキなので事前にステロを撒いておけば特殊アタッカーで釘付けにできる。
もしくはちょうはつ・ほえる・ドラゴンテール・あくびなどの技があれば起点回避。
トリックルームで素早さをひっくり返すのもよい。
  • ルカリオ
    鋼タイプで氷岩技半減。特殊技+先制技でタスキも処理可能。
  • ヘイラッシャ
    特性てんねんで積みを無効化。つららばり半減。サブの岩技でも弱点を突かれないため後出し安定。
    ただパルシェンは物理耐久が高く、からをやぶった防御下降も無視してしまうためヘイラッシャ側からの有効打も乏しい。
    せいぜいあくびで流すか、地割れ頼みの泥仕合になりがち。

外部リンク [編集]